みなさまこんにちは!
TOANET株式会社の大畑です。
今回は、阪急神戸線・京都線・宝塚線「十三」駅近くで繰り広げられる再開発事業「もと淀川区役所跡地等活用事業」について調査しました。地上39階建てのタワーマンションや、図書館、学童・保育施設、学校施設などが複合する再開発事業です。*2023年3月15日時点の情報です。今後変更される場合があります。
もと淀川区役所跡地等活用事業とは?
■3敷地を一体化するコンペプランが当選。活用地については70年間の定期借地権
『もと淀川区役所跡地等活用事業』は、タイトル名の通り、「大阪市淀川区役所」、「水道局十三サービスステーション」、「市営自転車駐車場」が、もと位置していた跡地(約5,400㎡)を有効活用する再開発事業。大阪市が事業予定者を募集しました。事業計画の内容や、価格提案の審査を実施の上、2020年6月に、次の2社が事業者として内定しました。
・阪急阪神不動産株式会社(代表幹事)
・高松建設株式会社(共有事業者)
今回コンペに当選したプランについては、大阪市所有敷地(約5,400㎡)に加え、市有地に隣接する事業者敷地(約1,000㎡)と、市有地西側道路を挟んだ事業者敷地(約1,300㎡)の、3敷地を一体活用としたプランニングになっています。尚、市有地に加えた、2つの敷地については、今回決定した事業者、高松建設が所有する敷地かと思われます。(間違いの場合は、ご容赦願います。)
アクセス・ロケーション
■阪急「十三」駅東口より徒歩約3分程度。大阪梅田へは1駅3分のダイレクトアクセス。
『もと淀川区役所跡地等活用事業』は、阪急神戸線・京都線・宝塚線が交差する「十三」駅東口から、徒歩約3分程度。駅近な立地条件です。また、阪急「十三」駅より、西日本最大のターミナル「大阪梅田」駅へは、1駅3分。神戸方面や京都方面へもダイレクトにアクセスすることができます。敷地周辺のロケーションについては、「十三」駅東口から敷地までの動線に「十三駅前商店街」があり、多くの人々で賑わっています。また、「淀川河川敷」にも近いので、ゆったりとした気分で、お散歩が楽しめるでしょう。
全体計画について
■地上39階建てタワーマンション、市立図書館、保育・学童施設、専門学校など
今回の再開発事業については、市有地の西側に接する道路を挟んだ「東側敷地」と「西側敷地」でそれぞれの事業が展開されます。敷地面積約7,200㎡を超える「東側敷地」には、地上39階建て、総戸数712戸の分譲タワーマンション。建物基壇部には、市立図書館や保育・学童施設、スーパーマーケット等が複合する付属棟が整備されます。タワーマンションについては、阪急阪神不動産株式会社が事業者となり分譲されます。敷地の権利形態は、「一般定期借地権(2021年10月1日から70年間)」。現在、大阪市内のタワーマンションは高騰していますので、定期借地権とはいえ、高額になるのでしょうね。建物工事については、既に着手されており、 2026年5月末の工事完了予定となっています。「西側敷地」については、地上9階建ての学校施設が整備されます。学校法人「履正社」が建築主。医療・スポーツ系の専門学校になるようです。建築工事については、既に着工されており、2024年3月末完成予定です。
「タワー棟」建物施設の詳細
■配置図・1階平面図
建物配置については、阪急「十三」駅からアプローチしやすい配置・動線計画としています。まず、敷地北側に大きな公開空地「にぎわい広場」を設け、緑豊かな屋外空間を創出しています。共用アプローチから入る「付属棟1階」部分には、「スーパーマーケット」が設置されます。イートインで食事や団らんできる場所も設けられるようです。タワーマンション居住者のメインエントランスについては、敷地西側に設置。スーパーマーケットから直接の出入りもできるようです。
■2階平面図
「共用エスカレーター」を昇った2階北側には、広さ約999㎡の『市立図書館』が整備されます。北側ガラスウォールから自然光を取り入れた、明るい空間です。図書館内には、「児童読み聞かせスペース」や「読書・学習スペース」、可動間仕切りで仕切れる「多目的スペース」もあり、多世代の交流を育みます。2階南側には、学校施設『みんなで育てるライブラリー』が設置されます。まちに住む人、まちを利用する人達が、自分たちが持ち寄った本にメッセージを添えて本棚を埋めていき、本を通じて人と出会うことを目的としたコミュニケーション活動です。館内には、「ライブラリースペース」に加え、「ミーティングスペース」や「ワークスペース」、「カフェステーション」も設置されるようです。ワイワイ、ガヤガヤの楽しいライブラリー空間ですね。
■3階平面図
建物3階には、「学童施設」や「保育施設」が整備されます。保育・学童施設の子供たちが利用する「屋上庭園」も設けられるようです。建物3階の南側には、マンション居住者が利用する「エントランスロビー」や「住戸用エレベーター」、「メールコーナー」などが整備されます。今回のマンションは、1階エントランスに設けられるエレベーターを利用し、3階の住戸用エレベーターに乗り継ぐかたちとなるようです。
■4階平面図・基準階平面図
マンションの住戸は4階以上に設置されます。各住戸の住居専有面積は、約50㎡~約150㎡を予定しています。シングル、ディンクス、ファミリー、シニアと、全ての方をターゲットイメージにしているのでしょう。住戸開口部の方位については、「北向き・西向き・南向き・東向き」全ての方位に住戸が配置されるようです。立地条件からするに、南方向が「淀川」「大阪梅田」方向となりますので、南向きの高層階住戸が、高額住戸となるでしょう。間違いなく、億ションですね!
建築概要
西側敷地(事業者用地) | 東側敷地(大阪市+事業者用地) | |
---|---|---|
地域・地区 | 商業地域 | 商業地域 |
敷地面積 | 1,650.02㎡ | 7,274.38㎡ |
建築面積 | 850㎡(予定) | 4,550㎡ |
容積対象面積 | 6,075㎡(予定) | 60,700㎡ |
構造 | 鉄骨造 | 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造 |
階数 | 地上9階建て | 地上39階建て |
高さ | 約40m | 約144m |
工事着手時期 | 2022年7月上旬 | 2022年8月上旬 |
工事完了時期 | 2024年3月末予定 | 2026年5月末予定 |
建築主 | 学校法人履正社 | 阪急阪神不動産 |
施工者 | 高松建設 | 鹿島建設・高松建設共同事業体 |
まとめ
『もと淀川区役所跡地等活用事業を調査』いかがでしたでしょうか。今回の事業は、大阪市所有の敷地に加え、事業者(おそらく高松建設)が所有している敷地も合体しての提案プラン。本当に素晴らしい計画です。近年、大阪市内には、多くのタワーマンションが建築されていますが、スーパーマーケットをはじめ、図書館や学童・保育施設が併設されているマンションとしては、「関西最大規模」となるのではないでしょうか。敷地の権利が「一般定期借地権」ではありますが、阪急十三駅近で、「住・商・公」複合の大型タワーマンションですので、きっと人気がでるでしょう。気になる販売価格は「未定」ですが、個人的な予測としては、平均坪単価300万円くらいになるのではと思っています。物件名称は、阪急阪神不動産が事業主となりますので、「ジオタワー阪急十三」でしょうか。建物完成については、2026年5月末予定ですので、そろそろ会員募集の広告がスタートすると思います。その際には、改めてコラム記事を予定しています。是非、ご覧になって下さいね!
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