みなさまこんにちは!
TOANET株式会社の大畑です。
今回は、水都・大阪を象徴する「中之島4丁目」に建設される、『未来医療国際拠点』について徹底調査いたしました。大阪府、大阪市、そして関西経済界が一体となってつくられるビッグプロジェクト。2024年春開業に向けて、着々と進行しています。*2022年12月11日時点の情報です。今後変更される場合があります。
「未来医療国際拠点」実現に向けての経緯
大阪・関西には、ライフサイエンス分野において、大阪大学や京都大学、理化学研究所をはじめとした研究機関が、比較的コンパクトな範囲に集積していることに加え、がん・難病に対し画期的な新薬を開発する製薬企業も多数集積している。又、再生医療についても、様々な企業が、大学・研究機関との共同研究を実施している。今後、激化する再生医療にかかる国際競争を勝ち抜くためには、研究段階から実用化・産業化のステージへと早期に移行させることが重要で、そのエンジンとなる未来医療の国際拠点を形成すべく、大阪府、大阪市、関西経済団体(関西経済連合会・関西経済同友会・大阪商工会議所)により、拠点設置に伴う検討協議会が設置されました。2018年3月に「未来国際拠点基本計画(案)」が策定され、大阪市が所有する中之島4丁目の約8,600㎡を予定地として、実現に向けて動き始めたのです。そして、2019年11月、運営の中心を担うべく、『一般財団法人未来医療推進機構』が設立されました。設立者は、関西エリアに拠点を置く、次の22団体です(五十音順)。
アース環境サービス(株) | アズワン(株) |
岩谷産業(株) | 大阪府 |
(株)大林組 | クオリプス(株) |
(株)コングレ | サラヤ(株) |
シップヘルスケアホールディングス(株) | 澁谷工業(株) |
住友ファーマ(株) | セルソース(株) |
日立造船(株) | (株)日立プラントサービス |
三井住友海上火災保険(株) | (株)三井住友銀行 |
ヤマト運輸(株) | (株)レイメイ |
レグセル(株) | レメディ・アンド・カンパニー(株) |
ロート製薬(株) | (医)渡辺医学会 |
現在は、ロート製薬(株)の本間陽一氏が理事長を務めているようです。
コンセプト
■再生医療をペースに、ゲノム医療や、人口知能(AI)、IoTの活用等、今後の医療技術の進歩に即応した、最先端の未来医療の産業化を推進
■国内外の患者への、未来医療の提供により、国際貢献を推進
開業予定地(大阪市北区中之島4丁目)
■利便性の高い交通アクセス
・京阪中之島線「中之島駅」「渡辺橋駅」徒歩約5分
・Osaka Metro四ツ橋線「四ツ橋」駅徒歩約10分
・Osaka Metro御堂筋線・京阪本線「宿屋橋駅」駅徒歩約15分
・JR大阪環状線「福島駅」東西線「新福島駅」徒歩約10分
・JR「大阪駅」徒歩約20分
・阪神本線「福島駅」徒歩約10分
・2031年開業予定の新線・なにわ筋線「中之島駅(仮称)」徒歩2分程度
■建設地周辺
現地周辺には、「大阪市立科学館」や「国立国際美術館」、そして2022年2月に開業した「大阪中之島美術館」といった文化施設が集積。「リーガロイヤルホテル」や「大阪国際会議場(グランキューブ大阪)」などの施設もあります。更に、高さ200mのツインタワーからなる「フェスティバルシティ」には、音楽ホール「フェスティバルホール」や「香雪美術館」などの施設もあります。日本国内はもちろん、海外へ向けての文化・情報の発信拠点といえる場所ですね。又、2031年のなにわ筋線「中之島駅(仮称)」の開設で、関西国際空港へのアクセスも向上。海外からの利便性が高まる立地条件といえるでしょう。
施設配置図及びフロア構成
■施設配置図
施設東隣に位置する「大阪中之島美術館」へは、地上(1階)レベルでつながるようです。又、デッキを通じて、「国立国際美術館」や「大阪市立科学館」へも行けそうです。敷地西側の「なにわ筋」へは、「市有地」を通っていけるのでしょうか。なにわ筋線「中之島駅(仮称)」への動線となるので、アクセスできるよう整備して欲しいですね。
■施設フロア構成
■未来医療R&Dセンター(東側3階~16階) ・未来医療の創造を担うゾーン
◎リエゾンオフィス
未来国際医療に関連する企業や、研究機関等の入居を想定しています。現在、未来医療推進機構にて入居者を募集しています。
◎産学医連携スモールオフィス
三井不動産がこのエリアの運営事業者として決定しています。フロア内には、「賃貸ウェットラボ」「コミュニケーションラウンジ」「スタートアップ向けオフィス」が開設予定です。
■未来医療MEDセンター(西側3階~11階)・未来医療の実践を担うゾーン
◎病院「(医)渡辺医学会」
未来医療の実用化を促進する臨床治験機能(治験病床)を備えた医療施設。急性期医療をはじめ、回復期医療、地域包括ケアへの対応も想定しています。
◎診療所・高度検診センター
様々な診療科目の再生医療関連クリニック、最新の検査機器による高精度な検診サービスを提供する施設が入居予定。病院とも連携し、研究成果の実践の場として最先端の医療技術、治験法が提供されるようです。
■中之島国際フォーラム(1階~2階)・未来医療の共有を担うゾーン
◎コミュニティカフェ
普段は市民や未来医療関係者の憩いの場として利用。未来医療に関する各種イベント等も開催することができます。
◎カンファレンスセンター
未来医療の産業化を促進するビジネス交流や、世界の高度人材の呼び込みを可能とする、情報発信施設です。
運営スキム・スケジュール
■運営スキム
建物施設は、日本生命保険、京阪ホールディングス、関電不動産開発が開発事業者となり、「未来国際推進機構」に貸出します。そして、「未来推進機構」は、施設内に入居する各テナントに貸出しするスキムとなっています。又、土地については、大阪市と開発事業者との間で、70年間の定期借地権設定契約を締結しています。
■スケジュール
現在、開発業者が、施設建物を建築中です。施工については、大林組・フジタが担当しています。2024年1月の竣工、2024年春施設オープンとなっています。
建物施設は、順調に建設が進んでいるようです。写真左側に聳えているのは、「関西電力本店」ビル、右側の建物は、タワーマンション「N4タワー」です。又、現地の西側道路「なにわ筋」の地下では、新線・なにわ筋線の「中之島駅(仮称)」が建設中です。
まとめ
中之島4丁目に開設される「未来医療国際拠点」を調査!いかがでしたか。関西の最先端医療が集結し、高精度な医療が提供されるのは、本当にうれしいですね。日本国内はもちろん、海外からも、医療従事者や患者さんが訪れ、関西ブランドはますます高まりそうです。開業を予定している2024年春は、「うめきた2期」の先行街びらきと同じタイミング。大阪から日本全国、そして海外へ、たくさんの情報が発信され、翌年2025年の「大阪・関西万博」開催に向けて、一段と飛躍することでしょう!
開業から約10年、本当に多くの方々に弊社をご利用いただきました。心より感謝申し上げます。これからも地域に貢献できる唯一無二の会社として社員一同邁進致します。