【法円坂北特定街区】『パティーナホテルズ&リゾーツ』日本初進出を調査

2023.04.04
アバター画像大畑清一郎

みなさまこんにちは!
TOANET株式会社の大畑です。
今回は、大阪城公園と難波宮跡公園に隣接する「法円坂北特定街区(A敷地)」に誕生する「パティーナ大阪」について調査しました。カペラホテルグループが新たに展開する「パティーナホテルズ&リゾーツ」。ホテルブランド「パティーナ」としては、日本初進出となります。2023年4月1日時点の情報です。今後変更される場合があります。

外観・リリース
ホテル外観イメージ(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

アクセス・ロケーション

『パティーナホテル大阪』が誕生する「法円坂北特定街区(A敷地)」については、Osaka Metro谷町線・中央線「谷町四丁目」駅から徒歩約8分、JR大阪環状線「森之宮」駅徒歩約10分の場所に位置します。主要ターミナルへは、Osaka Metro谷町線「谷町四丁目」駅より、「東梅田」へ直通7分。JR大阪環状線「森之宮」駅より、「大阪」駅へ直通11分のダイレクトアクセスです。敷地周辺については、大阪城天守閣を擁する広大な公園「大阪城公園」を北側に抱え、隣接する西側は、史跡指定地「難波宮跡公園・北部ブロック」として整備されます。また、敷地の南側には、阪神高速道路13号東大阪線を挟んで、約11.7haにも及ぶ「難波宮跡公園・南部ブロック」が広がっています。大阪の重要な歴史遺産「大阪城」と「難波宮跡」。この2つの歴史遺産に触れ合うことのできる、稀少なロケーションに誕生します。

グーグルマップ・一部加筆
Google Mapより出典・一部加筆
グーグルアース・一部加筆
Google Earthより出典・一部加筆

 

位置図・リリース
エリア周辺図(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

『法円坂北特定街区』とは?

『法円坂北特定街区』とは、旧NTT西日本本社所在地(大阪中央区馬場町3番15号)を含む「大阪都市計画特定街区」を指します。当初の特定街区決定時(昭和41年3月31日)には、「NTT西日本本社ビル、電話局、駐車場」として利用することで決定しています。

当初計画決定時
大阪市ホームページより出典

 

2021年3月、大阪市は、『法円坂北特定街区』において、以下の内容を目的とし、利用計画について変更しました。

【歴史遺産の保存活用によるにぎわいの創出と観光魅力の創出】

・難波宮跡の整備、保存
・有効空地、歩行者空間の整備
・ICTを利用した歴史・観光案内の整備、シェアサイクルの整備

【国際競争力強化に関する宿泊施設機能の導入】

・高規格ホテルの整備(約50㎡/室・約200室)
・多目的ホール(300㎡以上)の整備

【防災及び環境性向上と地域の魅力向上】

・防災性の向上(災害時の帰宅困難者への対応(一時避難スペース、非常用発電))
・都市環境への配慮(テラス席の緑化、省エネ、高効率エネルギー設備の整備等)

今回変更案
大阪市ホームページより出典

 

『法円坂北特定街区』における具体的な開発計画について

大阪市の都市計画を踏まえ、2021年10月、「西日本電信電話株式会社」「NTTアーバンソリューションズ株式会社」「NTT都市開発株式会社」の3社は、当街区の開発概要について、以下の通り発表しました。

■本計画の主な特徴

・大阪城公園や難波宮跡公園に隣接する立地を活かし、2つの公園を繋ぐ緑地公園と、快適な歩行者空間を整備し、周辺施設への回遊性の向上を目指す。

全体配置図
計画図(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

街区中央のA敷地には、付加価値の高い高規格ホテル「パティーナ大阪」を整備。街区東側のB敷地には、大阪城天守閣を正面に望むオープンスペースを屋上に配置します。街区西側の史跡指定地については、難波宮跡の遺構を表現した形状の広場として整備。街区西隣隣接の「難波宮公園・北部ブロック」と一体的な形で整備されます。

全体鳥瞰イメージ(南側より)・リリース
街区完成イメージ(NTT都市開発ニュースリリースより出典)
B敷地・屋上オープンスペース・リリース
B敷地建物の屋上オープンスペース(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

■概要(A敷地・B敷地)

A敷地 B敷地
開発・整備 NTT都市開発 NTT西日本
敷地面積 約4,900㎡ 約2,900㎡
容積率 690% 180%
主要用途 ホテル 通信ビル
建築面積 約2,800㎡ 約1,400㎡
延床面積(容積対象面積) 約39,000㎡(約33,700㎡) 約5,000㎡(約5,000㎡)
高さ 102m 10m
階数 地上20階(塔屋2階) 地上1階・地下2階
※既存ビルを減築

パティーナホテルズ&リゾーツについて

ラグジュアリーホテル、リゾート、サービスレジデンスに特化したホスピタリティマネジメント会社「カペラホテルグループ」が新たに展開する「パティーナホテルズ&リゾーツ」。「パティーナ」は、自分自身や、周りの世界とのより深いつながりを求めている新世代の旅行者に特化したライフスタイルホテルブランドです。5つ星のライフスタイルブランドである「パティーナモルディブファーリ・アイランド」を皮切りに、バリ島のウブド、中国などでも展開を予定されています。

「パティーナホテル&リゾーツ」のより詳しい情報は、公式ウェブサイトをご覧下さい。

パティーナ ホテルズ & リゾーツ (patinahotels.com)

『パティーナ大阪』について

「パティーナ大阪」は、大阪の重要な2つの歴史遺産「大阪城」「難波宮跡」に近接。大阪城を望む客室も用意されるようです。また、大阪の主要ターミナル「梅田エリア」と「難波エリア」の中間に位置し、西には、大阪・関西万博会場、東には京都・奈良へと、交通の利便性にも優れています。

また、一人ひとりのニーズに合ったきめの細かいホスピタリティを提供する「パティーナ」の特色と、歴史・文化が感じられるエリアの魅力が融合することで、ビジネス・レジャーを問わず、国内外からのゲストの多様なニーズに応える唯一無二のホテルを目指しています。

外装デザインは、「光井純 アンド アソシエーツ建築設計事務所」。インテリアデザインは、「ストリックランド」が手掛け、数々の実績のあるデザイナーが共演します。現在ホテルは建設中で、2025年春の開業予定です。

ホテル外観イメージ
建物完成予想図(NTT都市開発ニュースリリースより出典)
西側からの建物イメージ
街区西側からの建物完成予想図(NTT都市開発ニュースリリースより出典)
プール
非日常を体験するプールエリア(NTT都市開発ニュースリリースより出典)
外部テラスを備えるバンケットホール
外部テラスを備えたバンケットイメージ(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

 

大阪城を望む客室
大阪城を望む客室イメージ(NTT都市開発ニュースリリースより出典)

建築概要

建築看板
現地建築看板(2023年2月撮影)

 

所在地 大阪市中央区馬場町6番30号(地番)
交通 Osaka Metro谷町線・中央線「谷町四丁目」駅から徒歩8分
JR大阪環状線「森之宮」駅徒歩約10分
敷地面積(A敷地) 約4,900㎡(特定街区全体/約13,600㎡)
規模 地上20階・地下3階建て
延床面積 約38,500㎡
ホテル客室 約220室
着工 2023年1月
竣工 2025年1月(予定)
開業 2025年春予定
事業主 NTT都市開発株式会社
基本設計/実施設計監修 株式会社NTTファシリティーズ
実施設計・監理/施工 株式会社竹中工務店
外装デザイン 三井純 アンド アソシエーツ建築設計事務所株式会社
インテリアデザイン 株式会社ストリックランド

 

建築中現地写真
現地建築中写真(2023年2月撮影)

まとめ

【法円坂北特定街区】『パティーナホテルズ&リゾーツ』日本初進出を調査!いかがでしたでしょうか。現在、大阪市内では、富裕層を呼び込める四つ星、五つ星のラグジュアリーホテルの建設が複数進められています。大阪最後の一等地ともいわれる「グランクリーン大阪(うめきた2期)」では、スーパーラグジュアリーホテル『ウォルドーフ・アストリア大阪』が2025年度上期開業予定。また、北区堂島エリアにおいては、超高層タワーマンションと複合する『Four Seasons Hotel大阪』が2024年に開業を予定しています。この他にも、「JPタワー大阪(梅田3丁目計画)」に開業予定の『THE OSAKA STASION HOTEL』や、中之島エリアに君臨する『リーガロイヤルホテル』のリニューアルプロジェクトなどなど。今回の『パティーナ大阪』を含め、全てのホテルが、2025年開催の「大阪・関西万博」に向けての開業を目指しています。これまで、大阪市内においては、富裕層を呼び込めるラグジュアリーホテルが少なかったので、これらのホテルプロジェクトにより、関西エリアにおける益々の発展が期待されます。富裕層をターゲットとしたホテルばかりですが、一度は宿泊したみたいものです!

北部整備イメージ
法円坂北特定街区と難波宮跡公園北部ブロックの一体開発イメージイメージ(NTT都市開発ニュースリリースより出典)